口の中の粘膜にできた炎症のことを口内炎といいます。舌や歯肉の炎症はそれぞれ舌炎、歯肉炎とよぶこともあります。
口内炎の原因
アフタ性口内炎はヘルペスウイルスの感染や全身性熱性疾患、ことにウイルス感染症が誘因となり発生することが多くみられます。また虫歯や食べ物などによる機械的、化学的な刺激によっても発生し、明らかな原因がわからないものもあります。
まれにベーチェット病とよばれる病気の一部分症状とし発生することがありますから口内炎を繰り返す場合には詳しい検査が必要です。
症状について
アフタ性口内炎の場合は、口の中の粘膜、とくに頬の粘膜にアフタとよばれる小さな浅い潰瘍がみられ、その周囲は赤く腫れ局所的に強い痛みがあります。
食事などの刺激により痛みが強くなるため小児では不機嫌や食欲不振などの症状がみられることがあります。
治療法について
アフタ性口内炎の場合には、病変部の保護と痛みの除去のため、口腔用軟膏や付着型薬剤などで治療します。
生活上での注意
アフタ性口内炎では、アフタによる痛みが強く食事が十分にとれないため幼乳児、小児、老人、病人などの体力の劣るものは脱水症をきたすことがあるので注意が必要です。
食べ物は熱いもの、酸味のあるもの、香辛料などはしみて痛みが増強しますので避けてください。
冷たい食べ物や牛乳、ヨーグルト、プリン、アイスクリームなどは比較的痛みもなく食べることができます。
(イラストによる外来患者の指導 解説編 南山堂 「消化管疾患 口腔・食道疾患 口内炎」より)
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